2026年2月8日(日)に開催されるセミナーのご案内です。今回は、サウンド・アーティストの鈴木昭男氏、ユング派分析家の猪股剛氏を招いて、音を聴くことと心理臨床の関係を探っていきます。心理職の方だけではなく、一般の方もご参加いただけます。ふるってお申込みください。
日時:
2026年2月8日(日) 10時~17時 (9時30分より受付開始)
会場:
順天堂大学 浦安キャンパス
参加費:
5,000円
申込フォーム:
https://forms.gle/aVRgYeM5qVwsiHtR8
概要:
心理療法においても、私たちは対話の言葉を聴くだけではなく、そこにある音を聞いています。改めて音や反響を聴くことに着目し、体験と思考を深めることは、心のスペースを広げ、クライアントや世界との関わりをより繊細で開かれたものへと育みます。
この度は、自らを音の場へと差出し、「きくこと」への誘いを創造し続け世界各国を回る鈴木昭男氏をお招きします。氏の演奏を聴き、さらに各々が身体や楽器でない物を遣いながら音に能動的に関わるワークショップを行います。後半には猪股剛氏がホフマンの音楽的短編小説『クレスペル顧問官』と心理臨床にまつわるレクチャーをおこなっていただきます(参考図書: E.T.A.ホフマン『砂男/クレスペル顧問官』光文社古典新訳文庫)。これらの体験を言葉にしつつ、皆でディスカッションする時間も設けます。
*当日、それぞれの方が音遊びをしてみたいと思われる、既存の楽器ではない《日用品や物》をご持参ください。
企画/講師:植田静
ゲスト講師:鈴木昭男
ゲスト講師:猪股剛
講師プロフィール:
鈴木昭男(すずきあきお)
サウンド・アーティスト。1963年より自然界を相手に「なげかけ」と「たどり」を繰り返す「自修イベント」により、「きく」ことを探求。70年代よりエコー音器《アナラポス》などの創作楽器を制作し、演奏活動を始める。ドクメンタ8、大英博物館、ザツキン美術館、ボン市立美術館、東京都現代美術館など、世界各地の美術展や音楽祭での展示や演奏多数。‘88年に自修イベント「日向ぼっこの空間」を遂行。‘96年から耳を澄ますプロジェクトの「点 音 “o to da te” 」を継続している。
猪股剛(いのまたつよし)
ユング派分析家、臨床心理士/公認心理師。 帝塚山学院大学教授。精神科や学校臨床において実践に携わるとともに、アートやパフォーマンスの精神性や、現代の心理の深層を思索することを専門としている。著書に『ユング心理学のはじまりとおわりとこれから』(単著、日本評論社)、『遠野物語 遭遇と鎮魂』(共著、岩波書店)、『日本における「私」の姿』(編著、左右社)、訳書に『意識と無意識』(C・G・ユング著、創元社)、『仏教的心理学と西洋的心理学』(W・ギーゲリッヒ著、創元社)などがある。
植田静(うえだしずか)
臨床心理士・公認心理師。獨協医科大学病院、とちぎ子ども医療センター在籍。難病サバイバーの心理療法をはじめ、さまざまな小児臨床に携わる。『家族のおわり、心のはじまり』『心理療法とは何か』(共著、左右社)などの著書がある。音楽家としてはソロや複数ユニットで活動しており、2023年にソロアルバム「a small sun」を発表。
お問い合わせは、四谷分析心理学クラブ(yotsuya.cocoro@gmail.com)までご連絡ください。